視覚情報センターでは 1980年代からスポーツビジョンの研究をはじめました。 日本では先駆者的存在です。 初期の頃は、アメリカから輸入した器具やメソッドを 一通り使用していました。しかしそれらの中には、 トップアスリートには通用しないもの、 眼のタイプによっては逆効果のものなどがあることを 経験の中でつかみ、試行錯誤を続け、 現在は、心と身体をつなげた眼(眼-心-体-統合)を 提供することに力を注いでいます。 近年は眼とスポーツの重要性も一般的になり、 動体視力や、眼と手の協調反応、立体視、周辺視 といった言葉が当たり前のように使われています。 そして、目を鍛える、脳視力を高める、 右脳を活性化するなどの呼び込みもあり、 一見、素晴らしい能力が身に付きそうだと 期待する人も多いでしょう。 しかしそれらは、能力の一部分であり、 本来、人間が持つ眼の能力を統合し 発揮できるとは限りません。 例えば「早さ」についていうなら、 本来、人間には視力的に見える前に 察知する能力が備わっています。 眼に映ってからの反応をどれだけ高めても、 本来備わった高い能力を発揮できるとは限らない。 スポーツビジョンや動体視力が知られた初期は その言葉が新鮮で、魅力的に映ったと思います。 アドバイスやトレーニングを体験した人も 増えているでしょう。しかし、プレーとの つながりのなさを感じている人も多いようです。 特にトッププロ選手は顕著です。 そんな選手たちも、目を切り口に 身体や内面の動き(外から見えないもの)を アドバイスすると目の色が変わります。 当店のスポーツビジョンを受けた選手からは 「一般的に知られている内容とは違い、 眼がこんなにも身体や内面を変化させるとは・・・」 「今すぐ練習所に行って感覚を試してみたい」 といった声をよく聞きます。 視覚情報センターでは、スポーツビジョンを 特別なものとして捉えていません。 日本に昔からある躾や習わしの中に、 眼や身体の磨き方があり、人間の力を 高めるものとして存在している、そして、 トレーニングは日常生活そのものだと考えます。 当店でスポーツビジョンを受けられる場合は、 「どのトレーニングをどれだけすればいいのか」 「決められた内容を何回すればトレーニングになる」 といった思考は一旦横に置いて臨んでいただくことを おすすめします。