近年はドライアイをはじめ、眼の不快感を訴えたりする人が 増加しています。ドライアイの原因は、涙が出にくく乾き やすいためと言われています。しかし、涙が出にくいのは 現象であって原因ではありません。 また、まばたきを増やしたり目薬をさしたりするのも、 対処法のひとつではありますが、根本の解決ではありません。 特に、まばたきに関しては、したくても出来ない理由があります。 多くの人は、まばたきをするたびに集中力が途切れます。 左右ふたつの眼を、ひとつの目標に向けることで集中が 保たれるのですが、まばたきの瞬間、両眼の向きが乱れ、 集中をし直さなくてはいけなくなります。 そのため、まばたきをせずに見つめ続けることになります。 それを体感してもらうために、 以下のことを試してみてください。 その場でパソコンの画面や本を見ながら、 眼の表面が涙で潤うような瞬きをします。 まばたきの瞬間、直後にピントのボヤケを感じませんか? 感じる場合は集中力が途切れていることになります。 これは両眼の視線の向きやピント合わせがずれるために 起こる現象です。 特にハードコンタクトレンズでは顕著です。 ハードコンタクトの人で、ずれや集中の途切れを感じにくい 場合は、脳が見えているものを無視し、身体のストレスも 抑え込んでいる可能性があります。
→まばたきによる集中力の途切れ
→まばたきが減る
→涙の出が悪い
→眼が乾く ドライアイ
IT化された今の時代、人類が培ってきた 眼の使い方からは大きく変化しています。 人類の歴史からみると、手元の小さな文字を 何時間も見続ける眼の使い方は、最近始まった ところです。近くを長時間見続けるようには 出来上がっていない眼に、現代の作業をさせる ものですから、今まで通りにいかないことは 当たり前です。視力低下もそのひとつと言えます。 見ることは脳と強い結びつきがあり、 はっきりくっきり見えることを優先しがちです。 それが過剰になると、 視力優先の見方=頭脳が勝った見方=身体を忘れた見方 になります。はっきり見えるこをと求め過ぎて、 心身の病気を起こしていると推測される例も 少なくありません。しかし、眼に関する情報は、 視力回復や老眼、眼病についてがほとんどです。 眼の病気についても、起こった現象の後追いが 目立ちます。もちろん対処は必要なことですが、 同時並行で、今の状態になった根本を取り除く 方法を提案することも、眼やメガネの業務に 携わる者には大きな課題となります。 現状に対処しながら、なぜそれが起こったか、 起こらないための方法はないか、今を続けると 何が起こるかといった、過去を推測し未来を予測する、 予防を重点にした検査とメガネ作成が必須となる 時代が来ていると思います。